コンカチSMS
SMSの1メッセージの長さは、140オクテット(1オクテットは8ビットのこと)と決められている。 この上限に文字を収めるのは不便なことから、長い文字列を送受信できるようにしたものがコンカチSMSである。
コンカチ(コンカチネーション)という名前の通り、メッセージを複数連結することによって長文をサポートする。
ユーザが画面に向かって文章を作成するときには、1つの文章として見えるものの、それを携帯が自動的に分割してSMSCへメッセージを送信する。 SMSC経由で送られたメッセージは受信側の携帯で連結して1つのメッセージとして画面に表示する。 これがコンカチSMSの仕組み。
但し、携帯やスマホにおいて、コンカチSMSを受信できるものの、送信できないという端末が多いので、注意が必要。 また、日本国内で提供されている事業者間SMS相互接続では、コンカチSMSは対応していない。 (お互い送信しないという取り決めをしている。)
さて、コンカチSMSがどのように動作するかについて説明をしたい。
長文を分割する場合、考えなければいけないのは、分割メッセージの順序性である。 ゆえに、メッセージ本文(TP-UDフィールド)にヘッダを挿入し、コンカチメッセージである旨の宣言や、分割されたメッセージの総数、何番目のメッセージかという情報を送信する。
3GPPでは、最大255分割まで可能。 では、文字数はどうなるかというと、各SMSのメッセージ本文にヘッダを挿入する必要があるため、その分を差し引く必要がある。
例えば、アルファベットだけの文章の場合は7文字分がヘッダとして使われるため、153文字×255で39,015文字が最長となる。 UCS2によるメッセージ送信の場合は、3文字分がヘッダとして使われるので、67×255で17,085文字が最長となる。